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インクジェットプリントとは? Tシャツの仕上がりや他のプリント方法との違いを徹底解説
オリジナルTシャツを作りたいと考えたとき、どのプリント方法を選ぶべきか迷う方も多いでしょう。中でも人気が高い方法の一つが「インクジェットプリント」です。
本記事では、インクジェットプリントの仕組みや特徴をはじめ、メリット・デメリット、他の印刷方法との違いを分かりやすく解説します。初めての方でも、Tシャツ作成の印刷方法について理解できる内容になっています。ぜひ参考にしてください。
インクジェットプリントとは?
インクジェットプリントとは、専用のインクジェットプリンターを用いて、デザインデータをそのまま生地の表面に直接印刷する方法です。オリジナルTシャツ制作で広く利用されている方法の一つです。
印刷の仕組みは、紙に印刷するインクジェットプリントと同様に、液体インクを吹き付けて定着させます。液体インクはCMYK(シアン・マゼンタ・イエロー・ブラック) という4色を基本とし、これらを細かなドットで組み合わせることでさまざまな色を作ります。版を必要としないため、シルクプリントのような製版工程はありません。
インクジェットプリントで作るTシャツのメリット

インクジェットプリントには、デザインの自由度や少量生産のしやすさなど多くの利点があります。以下では代表的なメリットを紹介します。
フルカラーの写真やグラデーションに対応できる
インクジェットプリントは、写真やイラストなど細部まで再現したいデザインに適しています。色数に制限がなくフルカラー印刷に対応でき、グラデーションも自然に表現可能です。そのため、複雑なデザインや鮮やかな印象を与えたいTシャツに向いています。ただし、金・銀などの特殊カラーは非対応である点には注意が必要です。
小ロットの作成に向いている
インクジェットプリントは製版が不要なため、小ロットの作成に向いています。学園祭やチームイベント、個人の記念用など、限られた枚数で利用したい場合、1枚当たりのコストを抑えられるでしょう。また、1枚ごとに名前や背番号を変えるといったバリエーションにも柔軟に対応できることもあります。
風合いが柔らかく自然な着心地
	インクジェットプリントはインクを布地に浸透させる方式のため、表面がゴワつかず柔らかい仕上がりになります。プリント部分の通気性もよいため、長時間着用しても違和感が少なく自然な着心地を得られます。普段着として使いたいオリジナルTシャツに適しており、見た目の自然さと快適さを両立できる点が特徴です。
発注から納品までが早い
版を作らずデータをそのままプリントできるため、短納期に対応しやすいのも強みです。急なイベント用や、すぐに仕上げたい案件でも利用できる可能性があります。短期間で仕上げたい場合には、インクジェットプリントを検討するとよいでしょう。
インクジェットプリントで作るTシャツのデメリット・注意点
インクジェットプリントは利便性が高い一方で、素材や仕上がり、耐久性にいくつかの制約があります。利用前に知っておくことで、後悔のないTシャツ作りができるでしょう。
プリントできる素材が限られる
インクジェットプリントは綿素材に適しており、ポリエステルやナイロンなどの化学繊維には定着しにくい性質があります。そのため綿100%のTシャツを選ぶのが基本です。	
濃色生地には下地処理が必要
黒やネイビーといった濃色の生地にプリントする場合、インクが沈み込んで色がぼやけてしまいます。そのため、前処理剤を塗布して白インクを下地として重ねる工程が必要です。これにより発色は向上しますが、通常よりも工程が増えるためコストが上がります。濃色Tシャツを希望する場合は、この点を理解して選ぶことが大切です。	
特殊なインクには非対応
	インクジェットプリントはCMYKの4色(シアン・マゼンタ・イエロー・ブラック)を組み合わせて色を再現する方式です。そのため、金や銀、ラメ、蛍光色といった特殊カラーには対応できません。メタリックな質感や光沢を表現したい場合は、シルクプリントや箔加工など、別の方法を選択する必要があります。
耐久性に差が出やすい
インクジェットプリントで仕上げたTシャツは、洗濯を繰り返すうちに徐々に色落ちやひび割れが生じる可能性があります。ただし、扱い方に注意すれば、長持ちさせることが可能です。長持ちさせるコツは後半で詳しく紹介します。
インクジェットプリントと他のプリント方法の比較
オリジナルTシャツの印刷方法には、インクジェットプリントの他にシルクプリントや転写プリントがあります。それぞれに適したデザインや用途があり、仕上がりやコストも異なります。以下に、主要な3つのプリント方法の特徴を簡単にまとめました。Tシャツ作成の際に、比較しながら適した方法を選びましょう。
| プリント方法 | 特徴 | 向いているケース | 注意点 | 
| インクジェットプリント | インクを布に直接吹き付ける印刷で表現が多彩 | 小ロット・フルカラーデザイン | 濃色生地は前処理が必要 | 
| シルクプリント | を使った印刷で発色が鮮やか | 大量生産・単色やシンプルなデザイン | 色数が増えるとコスト高 | 
| 転写プリント | 専用シートを熱で圧着させる印刷で多彩な表現と発色を両立 | 小ロット・写真や複雑な模様のデザイン | 割れや剥がれのリスクあり | 
シルクプリント
シルクプリントは、版を使ってインクを布に押し付ける印刷方法です。鮮やかな発色と高い耐久性が魅力で、業務用やイベント用のTシャツに広く利用されています。特に、ロゴやシンプルな図形など、単色や少ない色数で構成されたデザインに適しています。
大量生産に強く、1枚あたりのコストを抑えやすい点もメリットです。そのため学校のクラスTシャツや企業のユニフォームなど、大人数で同じデザインを作る際に選ばれるケースが多いです。
一方で、色を増やすごとに版を作る必要があり、その分コストや時間がかかります。写真やグラデーションのような繊細なデザインには不向きです。また小ロットでは割高になる傾向があるため、少人数用のユニフォームを作る際などは注意が必要です。
転写プリント
転写プリントは、専用シートにデザインを印刷し、熱と圧力で布に転写する方法です。写真やイラストなど色数の多いデザインでも表現でき、複雑な模様にも対応可能です。インクジェットプリントに比べて発色がはっきりしやすく、細かい文字や図柄もきれいに再現できます。
少量から作成できるため、個人利用やイベント用に適しています。また、フルカラー対応で特殊効果を加えやすいのもメリットです。
ただし、プリント部分がフィルム状になるため、生地の伸縮に弱く、割れや剥がれが起こる可能性があります。洗濯耐久性はシルクプリントよりも弱い傾向にあり、長期間使用するユニフォームにはあまり向きません。主に記念用や短期間の利用に適した方法と言えるでしょう。
インクジェットプリントが向いているケース
プリント方法を選ぶときは、注文枚数、デザインの特徴、Tシャツの素材という3つの視点で判断することが大切です。インクジェットプリントは、少量の注文や写真を使ったフルカラーデザイン、綿素材のTシャツを希望する場合に向いています。大量生産や耐久性を重視するユニフォーム用途ではシルクプリント、複雑なデザインを安価に仕上げたい場合は転写プリントといったように、用途に応じて使い分けましょう。
インクジェットプリントのTシャツを作る流れ

インクジェットプリントのTシャツは、デザインから注文までシンプルな流れで作成できます。手間が少ないため、初めて利用する方でも安心です。ここでは、オリジナルTシャツが作成できるWebサイトで注文する方法を紹介します。事前に流れを理解しておくことで、仕上がりに満足できるオリジナルTシャツをスムーズに作成できるでしょう。
1. デザインを用意する
まずは印刷したいデザインを決定し、データを用意します。手描きイラストや写真でも対応可能ですが、解像度の高いデザインデータを準備することが仕上がりを左右するポイントです。データサイズは利用予定のWebサイトを確認しましょう。文字を入れる場合はフォントの読みやすさも考慮しましょう。
2. Tシャツの素材・色を選ぶ
次に、印刷するTシャツの素材とカラーを決定します。先述の通りインクジェットプリントは綿素材に適しており、ポリエステルなど化学繊維では発色が安定しません。濃色生地の場合は前処理剤を使用する必要があるため、コストや納期に影響する点を確認しておきましょう。サイズ展開やシルエットも早い段階で確認し、決めておくとスムーズです。
3. 注文・入稿
Webサイトの注文フォームから必要枚数やサイズを指定し、デザインデータを入稿します。多色デザインや写真を使用する場合は、事前に仕上がりイメージを確認できるプレビュー機能を利用すると安心です。不安な点は問い合わせフォームなどで確認しておくと、トラブルを防げます。
4. 完成・納品
入稿が完了した後は、プリント工程に進みます。専用のインクジェットプリンターで生地に直接インクを吹き付けるため、製版工程が不要です。完成後は宅配などで納品され、短ければ数日程度で手元に届くケースもあります。大量注文をする場合や繁忙期の注文の場合は、通常よりも納期がかかることもあるため、余裕を持ったスケジュールで注文するのがおすすめです。
インクジェットプリントのTシャツを長持ちさせるコツ
インクジェットプリントのTシャツは繊細なため、日常のケア次第で寿命が変わります。洗濯は必ず裏返してネットに入れ、摩擦を避けることが大切です。漂白剤や乾燥機の使用はインクの劣化を早めるため控えましょう。アイロンをかける際はプリント面を直接押さえず、布を当てて低温で仕上げます。また着用後はできるだけ早めに洗濯することで、汗や皮脂による色落ちを防げます。これらの工夫を意識すれば、鮮やかな仕上がりを長く楽しめるでしょう。
まとめ
インクジェットプリントは、フルカラーデザインの再現力や、小ロットでも1枚あたりのコストを抑えて作れる手軽さが魅力です。ただし、プリントの土台となるTシャツの素材や耐久性に制約があるため、用途に応じてシルクプリントや転写プリントと使い分けるとよいでしょう。本記事を参考に、ご自身の目的に合った方法を選んでみてください。
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